Banana Recipes

漫画 BANANA FISH の2次創作ブログです。 BANANA FISH 好きの皆様と仲良くしていただければ嬉しいです♪一部BL・R18あります。ご注意を。

A英走る3



先に走り出したのは英二だった。

それはいつもの他愛ない会話の掛け合いから始まった。最終的にはどちらも自分の足が、お互いより速いと言って譲らなかった。

『陸上部の期待のエースだったぼくの足の速さを見せてやるよ!』

図書館からの帰り道、あの公園のあの池のあの畔まで競争だ、と英二が突然走り出す。

『おい?待てよ』

慌ててアッシュが英二を追いかける。

ニューヨークの街並みを二人は全速力で駆け抜ける。春になり芽吹き始めた街路樹が後ろへ後ろへと流れていく。
途中、角を曲がった所で英二が人とぶつかりそうになり、それを避けてアッシュが英二を追い抜かしていく。しばらくして目の前の信号で止まったアッシュを尻目に、英二が上手いタイミングで青色になった左へと曲がる横断歩道を駆けていった。


公園の門をくぐり抜けた時には、アッシュがわずかに勝っていた。いつもの池の畔が見えてきた。
ゴールまであと少しというところで息を切らしながらアッシュが大声で英二に声をかける。
『……陸上…部のエースも……たいしたことねーな!』
ムッとした英二が顔を真っ赤にさせ力を振り絞りエキスパートをかける。

英二がアッシュに並んだ。

ゴールは目の前だ。英二の背中に追い抜かされていくアッシュは慌てて英二の背へと手を伸ばした。

アッシュの右手が英二の右肩を掴み、英二が体勢を崩した。








A英捕まえる3




「うわ!?ちょっ……きみ」

体勢を崩しかけた英二を支えようとアッシュがもう一方の腕を伸ばすが、二人はそのままもつれて転がった。

「きみ……ズルい……ぞ」

そこは池の畔の青い芝生の上だった。
その場で仰向けになり、息を切らした英二がアッシュに文句を言った。
同じく仰向けになったアッシュは陽光をさえぎるように片腕で目を隠し、やはり息を切らしながら英二に答える。

「勝負……は勝てばいいんだぜ、甘いこといってんなよ」
「でもズルしてもぼくに勝てなかったよね」
「馬鹿、よく見ろオレの勝ちだろ?」

英二が肘をつき上半身を起こした。
芝生の上に寝転がっている二人の内、アッシュの方が池に近い場所に寝転がっている。

「オレのほうが池に近い」

得意げに言いのけたアッシュは両腕を頭の後ろで組んだ。
英二はため息をついた。アッシュと同じように組んだ両腕を頭の下においてもう一度寝転がる。

「……もういいよ。なんでも」

アッシュが片方の頬で笑ってみせた。いつもの笑みだ。

見上げればさわやかな青い空が広がっていた。寝転がる二人の間に、まだ少し冷たい春の風が通り抜ける。その足元の先に見える貯水池では、水面が光を受けキラキラと輝いていた。

-fin.


セントラルパーク3




が・・・がんばって描いた。
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