Banana Recipes

漫画 BANANA FISH の2次創作ブログです。 BANANA FISH 好きの皆様と仲良くしていただければ嬉しいです♪一部BL・R18あります。ご注意を。

「ねぇ。今日は僕もリンクスの皆と飲みたいんだけど。」

出かけようと上着を手に取った君に、僕は言ってみた。
どうしてだ。という君に僕はなんでもないんだけど、と肩をすくめて答える。

「しばらく皆と会ってないしね。」
でも、ホントは僕の中では今日は特別な日だ。君は気付いてないと思うけど。

君はリンクスの溜まり場に僕が顔を出すのを嫌がる。危険だからだろう。
アッシュはカリスマだ。リンクスの中では神に近い。そんな神様の近くにポッと出の僕なんかが彼の脇にいるのをよく思ってないメンバーがいるはずだ。と僕は思っている。
だから、僕もリンクスのたまり場には極力顔を出さないようにしている。でも今日はー。

「それにこのアパートの中ばかりだと息が詰まっちゃってね。」

僕は少し目を伏せて少し精神的にまいっているフリをした。自分でもよくやるよ。と思う。
でも、今日はなんとしてもあのバーに行きたいんだ。君と2人で。
そんな僕を見て君は逡巡したようだ。
小さくため息を付いて、いいか。俺から離れるなよ。と言って僕の肩を抱いた。
やった!作戦成功だ! 「うん。君の傍を絶対離れないよ。」 と僕は顔を上げて君を見てからニコリと笑う。
連れて行ってくれるならなんでもアッシュの言う事を聞くよ。と。

アッシュも僕に笑い返してくれた。

僕は今日というこの日に君に見せたいものがあるんだー。


*****


そして、僕は今リンクス達の溜まり場のテーブル席で酒を飲んでいた。

なのに僕の隣には君がいない。
僕は早いペースで酒を煽る。
心配したボーンズが、もうやめとけよと静止するのも聞かずに。

アッシュはカウンターにいて僕に背を向けていた。その隣にはけばけばしい化粧の女が座っている。

さっきまで僕はそこに座っていた。

1時間くらい前、この溜まり場に到着して、僕たちはカウンター席に向かった。そこはアッシュの指定席だ。ボスである彼がこのバーにいない時もそこに座るリンクスはいない。迷わずいつもの椅子に座るアッシュについて、僕は彼の隣に座った。
アッシュはいつものお酒を注文し、僕はとりあえずビールを頼む。
強面のマスターがニコリともせずに、すぐにお酒を出してくれた。
グラスに口をつけるアッシュは心なしか機嫌はいいようだ。
きっと僕が今から君に見せるものも喜んでくれるだろう。 たわいない会話で笑い合いながら僕たちは杯を重ねる。
二杯目のお酒も残りわずかになって、僕はそろそろ本題に入ろうとポケットに手をやった。

「あのさ。君は覚えてないかもしれないけどー。」

その時、とても美人な女の人が、久しぶりね、とアッシュに声を掛けて僕とは反対側のスツールに座った。 いつもはアレックスが座る席。

アッシュが少し動揺する。僕はそれを見逃さなかった。

会話からして昔なじみのようだ。
アッシュは僕に気兼ねをしてか、取り敢えず彼女に断りの言葉を掛けていた。
だが彼女は構わず、アッシュの肩に親しげに手を載せ、アッシュに話しかける。

彼女はとても・・ゴージャスだ。

腰まで届く波打つ金髪は少し赤みがかっていて美しい。アッシュの明るいプラチナブロンドの髪の隣でよく映えている。
白い肌。濃い青色の瞳。ハッキリした目鼻立ちは彼女の性格を表しているのだろうか。
不機嫌なアッシュをものともせずに明るく話しかけている。
アッシュはうるさげに返事をしていた。
彼の肩に手を載せたまま彼女が彼の耳に口を寄せた時、 彼女が、まるで初めて僕に気づいたかのようにアッシュの肩越しにこちらを見た。

まるで珍しいものでも見るような視線。

僕は不快な気分になる。

「――――英二、悪いな・・・席を外してくれ」

え?僕が? 今日僕は君と・・・。

そんな僕の動揺を知ってかしらずか彼女が僕の目からアッシュを隠すように、僕と彼の間に割り込んできた。

真正面で見ると怖いくらいの美人だ。 僕は少し怯んだ。
そんな僕にアッシュが、お前は向こうに行ってろと言ってボーンズに視線を送る。
すぐにボーンズが寄って来て、向こうに行こうぜ、と僕に声をかけ、僕は彼に連れて行かれた。





そして僕は今ボーンズとコングと3人でテーブルを囲んでいる。
ボーンズには一応アッシュと彼女の関係を聞いてみた。それとなく。
でもなんだか僕には言いづらいみたいで。
ああ・・とか、まあ・・とか、ごまかして、ボスが言ってないならお前は知らなくていいんじゃねぇか。と教えてくれない。

アッシュなんて知らないんだ。

僕は何杯目かの酒を煽る。 僕の視線の先ではカウンターでアッシュが彼女と話をしていた。
絶えずアッシュの方を向いて話をしている彼女はとても楽しそうだ。
僕は杯を重ねながら2人を見る。
笑う彼女。 スネる彼女。 アッシュにしな垂れかかる彼女。
どの彼女もとても楽しそうで。
あんな美人に寄りかかられて悪く思う男はいないハズだ。
僕の胸はなんだか苦しくなる。

僕たちはこの間恋人同士になったばかりだ。
勇気をもって、君が好きなんだと言った僕に、君は少し戸惑って、僕から視線を少し逸らしながら、俺もお前が好きだと、答えてくれた。

そして僕たちは2度目のキスをした。

恋人同士になってから初めてののキスだね。と僕が言うと君がそうだなと少し笑った。
そして2人でキミのベッドで抱き合いながら眠った。
一つのベッドで寝るのも初めてだね。 と僕が言うと。
初めてばかりでよかったな。早く寝ろよ。と君は僕の額にやさしくキスをして僕が眠るまで髪を梳いてくれた。

だから。 だから僕たちは恋人同士なのに。

どうして今、彼の隣に座っているのは僕じゃぁないんだろう。

僕は酔いの回った頭で考える。

やっぱり僕たちは男同士だから?
やっぱりアッシュは女の子の方がいい?

その時、アッシュの隣のゴージャスな彼女が僕を振り返って、真っ赤な唇が意味ありげに笑った。

僕は彼女の視線を振り切るように、グラスの酒を一気に飲み干す。

ー負けられない。

僕は今日中に君と2人で話したいことが、あるんだ。

一大決心をした僕はテーブルに両手を付き、ガタンと大きな音をたてて椅子から立ち、
それが倒れたのも構わずに、彼女の視線にちょっと怯みながら、おぼつかない足取りで、ボーンズの静止も聞かずにアッシュに近寄っていく。
アッシュは長いカウンターで僕に背を向けて飲んでいた。
だけど僕はわかるんだ。あの広い背中は僕が近寄っていくことを察知しているって。
あきらかに自分の酒量を超えた飲み方をした僕は少し気が大きくなっていた。
僕よりアッシュの好みを知ってるやつはいないんだぞ。と。
足がつかない程背の高いスツールに座っているアッシュの隣に僕は立った。
アッシュが振り向く。そして僕を見下ろした。

「ね。君。今日は何時に帰ってくるんだい?」

僕は知ってるんだ。この角度から君を見上げる僕の瞳にきみが弱いって事を。

それまで少し仏頂面だったアッシュの顔が僕を見て少しやわらいだ。
やっぱりこの角度は効果があるようだ。と酒でぼやけた頭で冷静に分析する。
そんな僕に君が呟いた。これからリンクスの会合があるんだ。だからお前は帰っとけ。と。
彼の脇からは女が茶々を入れてくる。うるさいな。だが酔っ払った僕の耳には彼女の言葉はちゃんと入ってこなかった。
アッシュは僕を一人で帰らせる為に、もう一度ボーンズを呼び寄せようとする。
そんなに僕を帰らせたいのか。なんで?アッシュ。”俺の傍を離れるな”ってさっき君は言ったよね。

僕の胸はキリリと締め付けらる。

僕はくやしくなってうつむいて少し歯を食いしばった。

君。ー見てろよ。

僕はまた顔を上げアッシュのTシャツの裾を少しひっぱった。
アッシュの気配が少しドキリとしたのを感じられる。 こういうのが嫌いな男がいるなんて聞いたことがない。僕も男だから良くわかる。
僕は酔った頭でろくでもないことを考える。男が男の裾をひっぱるなんてシラフの僕には出来ないだろう。でも。

しめしめだ。

僕は彼のTシャツの裾をもうすこし強く握った。
「忙しいんだね。僕は君といたいのに。」
いつもならあんまりこの手のワガママを言わない僕のその言葉にアッシュはどう思っただろうか。でもやっぱり・・本心なんだ。
「僕はいつも心配だよ。君の・・帰りが遅くなったときはいつもいつも。」
そして、また顔を上げてアッシュを見る。酒を飲んだ僕の目は潤んでいるハズだ。だって、いつも皆にそういわれるから。
それから 、少し寂しげな表情を顔に浮かべた。もちろんわざとだ。
「でも、眠らずに待ってるから。早く帰ってきてね。」
僕がこの表情を浮かべた時、僕にやさしいアッシュはかならず僕の心配をしてくれる。
アッシュの手が思わず僕の黒髪をなでようとしたのをさりげなく僕はかわした。
君の手が宙を掴んで少し止まり、そして降ろされる。その顔はとても切なそうだ。

ごめんよ君にそんな顔させて。

ーでも後一押しか。

いつもの僕なら絶対にやらないこんな駆け引きに僕は負けたくないんだ。
アッシュの隣の彼女に負けたくない一心で君の気を引こうとする。
僕は何かに思いついたようなフリをして、顔を上げた。
君って確か『彼』が大嫌いだったよね。
「そうだ。でも今日は確かシンが前から見たいっていってたビデオが手に入ったっていってたから、彼に電話するよ。僕もすごくみたかったんだ。2人で見てる分には君も安心だよね。彼も腕は立つし。だから、一人でも大丈夫だよ。心配しないで。」

僕はもはや最初の計画の意味を見失っていた。
僕は君とこのバーで2人きりで話をしたかっただけなのに。
アパートにもどってしまったら意味がないのに。
シンとビデオを見る約束なんてしてない。全部ウソだ。
そして、君が一番弱いとっておきの僕の笑顔を顔に浮かべて見せる。

「ね?」

よし。これでどうだ。

それまで 黙って聞いていた君は、怖い顔になり・・・。お前ちょっとこっちへ来い。と僕の手を強くひっぱって僕を店の奥へと連れて行く。

しまった・・やりすぎたか。

痛いよ君。どうしたんだい。と声を出す僕にかまわず君はートイレへと僕を連れ込んだ。

個室に入り、後ろ手に鍵をかけた。 なんでトイレ? ガチャリと閉まる鍵の音はなんだか不穏な音に聞こえる。
「――――アッシュ?」
こんなところに連れ込んだアッシュは、なのになにも言わずに僕をただ見下ろしている。その瞳は険しい。

どうしよう・・・。君を怒らす気はなかったんだ。
『シン』 の一言がこんなに効果があるなんて。
だけど、いまさら全部ウソだったなんて言えないし・・。

僕は彼の瞳を見ていることができず、思わずその翡翠の瞳から目を逸らした。
それが彼の怒りをさらに煽る。
ドンッと僕は壁に押し付けられた。
「・・・っ・・痛っ」 
肩に食い込む彼の指先が痛い。
そして顎を捕まれ無理やり彼の方を向かされた。

怒気を孕んだその瞳。
僕はアッシュにこんなに怒りを向けられたのは初めてだ。
どこで失敗したんだろう。
僕は・・・僕はただ、今日、きみと2人きりになりたかっただけなのに。

しばらく見詰め合う瞳と瞳。

その時きみの眼差しからフッっと力が抜けた。
「・・・なぁ・・俺が怖いか?」
君の目が不安に揺れる。
ーえ?
そりゃ。君にあんな目で見られて怖くないやつなんかいないと思うけど。でも。

先ほどまで君が身に纏っていた怒気がなりを潜め、かわりにひどく自信のなさそうな君が目の前にいた。
頼りなさそうな。僕を窺うようなその瞳。

僕は知ってるんだ。

君はとても強いんだけど、本当はとても不安定な所があるということを。
君は一人で何もかもできるんだけど、本当はとても寂しい心を持っているという事を。
だから僕は君のそばにいたいと思ったのにー。
だから僕は君の不安をできるだけ取り除きたいと思ったのにー。

なのに。

君にそんなことを言わせた僕に、僕は軽い自己嫌悪を覚える。
僕が君を怖いと思うことなんて・・。

だけど、君の瞳は真剣で。真剣に僕を窺っていて。でも同時にそれはとても自信なさ気で。
ここで僕が、そんなことないよ。と言っても信じてもらえそうにはない。
僕はどう言ったものかと逡巡した。

そうだ。今ここで・・・・。

僕はポケットをゴソゴソさぐりながら君に話しかける。
今日の僕はこのポケットの中のモノを君に見せたかったんだ。
このバーで。君と2人きりで。

「ね。覚えているかい?数年前の今日、僕らはここで出会ったんだ。」

すごく頭のいい君が覚えてないわけないよね。ただ思い出さないだけだ。 でもあの日。

僕はポケットから写真を出した。

君の表情がハッっとなる。
僕の手に握られてるのはその数年前にこのバーで撮られた一枚の写真。

そこには、 無表情なきみと、緊張してる僕と、自然な笑顔をした・・・スキップ。

「最近。伊部さんが写真の整理をしたみたいで。僕にあの時の写真を何枚か送ってくれたんだ。」

ぼくは懐かしさで胸がいっぱいになる。

この黒い肌の少年とは少ししか話さなかったけど。その少しの会話からスキップが君の事がどれほど好きなのかが僕にに伝わってきたんだ。

「君は人を殺したことがあるって言っていたけど、こんなにスキップに好かれる君は決して悪い人ではないんだと思った。僕はだから君が最初から怖くなかったんだ。」
だから僕は初めから君に惹かれたんだ。
今こうして君と恋人同士になれたのも彼のおかげかもしれない。
僕は君の瞳を真正面から見た。

そして、ゆっくりと君に向けて言葉をかける。 僕の思いの全てが君に伝わるように、願いを込めてゆっくりと。

「僕は君を怖いと思ったことなんか一度もないよ。」

そして、僕は写真を持っている写真を折らないように気をつけながら君の両頬をそっと手で包み、少し背伸びをしながらー。
なんともいえない顔をしている君の額にキスをした。
僕から君へキスをするのはこれが初めてだ。僕の頬は少し赤くなったのが自分でもわかる。

「ね?」

挑発してごめんね?・・・・反省してる。

酔いも少し冷めた僕はちょっとだけ冷静になった。
冷静になったところで、アッシュにウソをついてしまったんだな・・と後悔する。
そしてバツの悪い笑みを浮かべてしまったんだろうか。そんな僕に気付いたきみがー

お前。シンと約束したなんてウソなんだろう。と僕の頭の上から呆れた声をかけてきた。

なんでバレたんだ・・・。と思いつつも僕は慌てていろいろと言い訳をした。
だがアッシュは聞く耳をもたない。そりゃそうだろう。僕でも信じないよそんな言い訳・・・。
とさらに反省していると・・アッシュが僕を抱きしめ僕の首筋を小さく噛んだ。

ア・・・・・アッシュ?

そして僕の唇に彼の唇が寄せられて・・・・・

その時、トイレの個室をドンドンと叩く声がしてきた。この声は・・。
「ちょっとっ!!早く出てよっ!!漏れたらどうすんのよっ!!」
アッシュがその声に動揺する。
これってあの彼女の声だ。独特な低い声。

そうだ君。あの彼女と一体どういう関係なんだ!僕の機嫌はまた悪くなる。僕を放って置いてまで彼女と・・。

ん?彼女?

僕は”彼女”の風体を思いだす。女性にしては低い声。アッシュほどある身長。このうえなく女性らしい仕草。アッシュの嫌そうな顔。ボーンズの微妙な顔。そしてここは・・・男子トイレだ。

なんだ。

と僕は気が抜けた。”彼女”に嫉妬してアッシュを挑発した自分に恥ずかしくなる。『シン』まで引き合いに出したのに・・・。
皆の前であんな態度。結構度胸がいったんだよ。酔った勢いだったけど。
アッシュの腕の中で僕は小さく苦笑した。そして彼の腕から抜け出そうと身じろぎする。

その時手に持っていた写真がチラリと僕の視界に入った。


『OKエイジ。あんたの度胸にカンパイだ!』


手の中の”スキップ”が僕に呆れて笑った気がした。


スキップ。来年もまたここでー。


ーfinー




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